ブログ運営を始めるときに、真っ先に済ませておきたいのが「パーマリンク」の設定です。
「ブログを立ち上げたら真っ先に記事を書き始めたい!」という気持ちもわかりますが、記事を書き始めた後で途中からパーマリンク設定を変えてしまうと、SEO効果がリセットされたり、PVが落ちたり、リダイレクトをしなくちゃいけなかったりと、とにかく大変なことばかり…!

僕も初心者時代にやらかしたことがあります…
この記事では「そもそもパーマリンクとは何か」「途中で変更したら何がまずいのか」というところから、ブログ初心者にオススメの設定方法も解説します。
パーマリンクとは
パーマリンクとは簡単にいうと、記事それぞれのURLのことです。
パーマリンクとは、ブログの個々の投稿、カテゴリーなどの投稿一覧ページへの恒久的(半永久的)な URL です。パーマリンクは、他のブロガーがあなたの投稿やセクションにリンクを張るときや、投稿へのリンクを Eメールで送ったりするときに使います。個別の投稿への URL は常に存在して決して変らないようにすべきです。そういう訳で、「perma」リンクといいます。
WordPress Codxe 日本語版
パーマリンクの「パーマ」とは、日本語で永久を意味する「Permanent」の略。
したがって、記事のURLは「決して変わらないようにすべき」とされています。途中での変更は原則としてNGなのです。
ちなみに、この記事のパーマリンクは「https://blog-hanashi.com/perma-link/」になります。

このうち「〜〜.com」の部分はドメイン取得の際に決定したサイト全体のドメイン。その後に続く赤枠で囲った部分が、そのブログにおいてどの個別コンテンツなのかを示す部分となります。
パーマリンク設定の種類
パーマリンクの設定の仕方は様々なものがあります。

- 基本:https:~~~.com/?p=123
- 日付と投稿名:https:~~~.com/2020/09/12/投稿名
- 月と投稿名:https:~~~.com/2020/09/投稿名
- 数字ベース:https:~~~.com/archives/123
- 投稿名:https:~~~.com/投稿名
- カスタム構造:https:~~~.com/自由に設定
「カスタム構造」を選ぶと「利用可能なタグ」から選択することで、自由にルールを設定することが可能です。(複数のタグを組み合わせることもできます)
%year% | 投稿年 |
%monthnum% | 投稿月 |
%day% | 投稿日 |
%hour% | 投稿時刻(時) |
%minute% | 投稿時刻(分) |
%second% | 投稿時刻(秒) |
%post_id% | 記事ID |
%postname% | 投稿名(記事タイトル) |
%category% | カテゴリー |
%author% | 著者名 |
「投稿時刻(秒)」とかいつ使うんだろう…という気もしますが、これらを組み合わせることで、自分だけのパーマリンク設定のルールを定めることができます。
理想的なパーマリンク設定の条件
Googleのサーチコンソールのガイドラインには、URL構造について以下の記述があります。
サイトの URL 構造はできる限りシンプルにします。
論理的かつ人間が理解できる方法で(可能な場合は ID ではなく意味のある単語を使用して)URL を構成できるよう、コンテンツを分類します。
たとえば、航空機(aviation)に関する情報を探している場合、http://en.wikipedia.org/wiki/Aviation のような URL であれば、見ただけで必要な情報であるかどうかを判断できます。
http://www.example.com/index.php?id_sezione=360&sid=3a5ebc944f41daa6f849f730f1 のような URL 自体は、ユーザーの関心を引くことはほとんどありません。
Search Console ヘルプ:シンプルなURL構造を維持する
ここに書かれていることを端的にまとめると、
- できるだけ数字じゃなく意味のある単語を使用しましょう。
- URLを見ただけで何についての記事なのかわかるようにしましょう。
このようなことが言えますね。
上記のガイドラインを踏まえて、もう少し詳しく見ていきます。
日本語パーマリンクは避けた方がベター
数年前までは「URLを日本語にすることで検索で上位表示されやすくなる!」という声もありました。
日本語ドメインにしたり、パーマリンクを日本語で設定しているサイトは2010年代前半までは結構見られた印象です。

例えば「ドラクエ攻略.com」みたいな感じです!
確かに日本語でURLを記述した方が一目で理解できて、かつ意味のある単語を使っているので、一見するように良さそうに思えますが、以下の2つの理由から日本語パーマリンクはオススメできません。
- SNSや外部サイト等にコピペした時にエンコードされて気持ち悪くなる
- 外部のブックマークサイトやWordPressのバージョンによっては404エラーになるリスクもある
エンコードとは、日本語が自動的に英単語や記号に変換されてしまうことで、日本語パーマリンクのURLをSNSなどに貼り付けようとすると、文字化けしたような意味のわからない単語の羅列になってしまいます。
例:example.com/%AD%E9%MT%8D%26%T6%43%…(以下略)
これだとパッと見がすごく気持ち悪いし、このURLをSNSでシェアしようという気持ちにはならないですよね。
また日本語部分がエンコードされずに残ってしまうと、その部分だけリンクにならず、結果としてURLがリンクとして機能しないことも多々起こり得ます。
そういったリスクを考慮すると、わざわざ日本語パーマリンクを使うメリットは特にないので、投稿名やカテゴリ名をパーマリンクに使用する際は、必ず英単語で記述し直すようにしましょう。
英単語を使って記事内容がわかりやすくなるように
パーマリンクは記事IDなどの数字を使うよりも、意味のある英単語を使用することで、URLを見ただけでその記事が何の記事なのか理解しやすくなるようにしていきましょう。
基本的にはタイトルに含んでいるキーワードを英語にして、端的にまとめてあげましょう。
この記事は「パーマリンクの設定」に関する記事なので、「permalink」という単語を使ってURLを設定しています。
URL では区切り記号を使うと効果的です。http://www.example.com/green-dress.html という URL の方が、http://www.example.com/greendress.html という URL よりずっとわかりやすくなります。URL にはアンダースコア(_)ではなくハイフン(-)を使用することをおすすめします。
出典:Search Console ヘルプ:シンプルなURL構造を維持する
サーチコンソールのヘルプにもあるように、パーマリンクが長くなる場合はハイフンで区切ってあげるなど、読者にとってわかりやすいパーマリンク設定をしてあげるようにしましょう。
オススメのパーマリンク設定は?
今までの内容を踏まえて、どのようなパーマリンク設定にすれば良いかを解説します。
「https://トップレベルドメイン/投稿名」がオススメ
ブログ訪問者に「この記事がどんな内容なのか」を理解してもらいやすくするには、トップレベルドメインの直後に「投稿名」を持ってきて、その記事の内容に合う英単語に直していくことです。
https://example.com/toy-story4-review
例えば、このようなURLだったら「この記事はトイ・ストーリー4のレビュー記事だな」と一目でわかるはずです。
特にパーマリンク設定にこだわりがなければ、ドメインのすぐ後に「投稿名」を記述するパターンを採用しましょう。
パーマリンクにカテゴリー名を入れるべき?
「URLを見ただけで訪問者に必要な情報かどうか判断できる」という点を考慮すると、パーマリンクにカテゴリーを含んだ方が好ましいとも言えます。
- カテゴリーがある例:https://example.com/movie/toy-story4-review
- カテゴリーがない例:https://example.com/toy-story4-review
カテゴリーをURLに含めることで「映画」というカテゴリーの中の「トイ・ストーリー4のレビュー記事」ということがわかり、Googleにもサイト全体の構造をちゃんと伝えられるようになります。
すなわち、カテゴリー名を入れた方がSEO的に評価されるURLになる可能性が高くなります。
ただ、カテゴリー名を途中で変更したり、該当記事が含まれるカテゴリーが変わってしまった場合は、途中で強制的にURLが変更されてしまいます。
その場合は「実際のURL」と「検索エンジンに登録されているURL」が変わってしまい、SEO効果が下がってしまったり、SNSのシェア数がゼロに戻ってしまったりして、検索順位が下がってしまう恐れがあります。

検索順位等は時間が経てば戻りますが、なかなかの痛手です…!
特にブログ初心者の場合は、途中でカテゴリー名を変えたり、ブログ全体の設計を途中で見直したくなるものなので、初心者のうちはURLにカテゴリー名を入れない方が無難だと思います。
パーマリンク設定を途中で変更しない方が良い理由
原則としてパーマリンク設定はサイトを立ち上げたらすぐにやるべきで、一度設定をしたら途中で変更すべきではありません。
以前にも別のサイトで、パーマリンクを途中で変更したことがありましたが、検索順位は下がるし、アクセスも激減するしで、本当に大変なことになりました。

1週間くらい後悔して、ズーンと沈んでいました。
被リンク効果やSEOの評価がリセットされる
URLはいわばインターネット上におけるブログの「住所」ですが、Googleはブログ記事の評価をURLごとに定めていると言われています。
途中でパーマリンクを変更すると、今まで記事の評価がいったんリセットされてしまったり、他サイトから被リンクを貰っている場合は、その被リンクも無効になってしまいます。(リンクを送る先のURL自体が消滅してしまうので)
その結果として、
- 検索順位が下がる
- 検索エンジン経由のアクセスが激減する
といったことが起きてしまいます。
時間が経てば、Google側が新しいURLで評価してくれることで、設定変更前の評価まで戻る可能性はありますが、リスクが大きいことに変わりはないので、最初に決めたパーマリンク設定は原則として変えない方がいいです。
SNSのシェアカウント数もリセットされる
ブログ記事にSNSで「いいね!」や「シェア」があった際、それらのアクションは「URL」に対して行われます。
従って、途中でURLを変更してしまうと、以前のURLに対して集まっていた「いいね!」や「シェア」の数は、リセットされてゼロになってしまいます。
引っ越しをしたら、引っ越し前の住所に郵便物が届いても受け取れないのと同じです。
また他サイトからのリンクやSNS経由でのブログ記事への導線も絶たれてしまうので、記事を書き進めてからパーマリンク設定を変更するのはリスクが非常に大きいですね…。
どうしても途中で変更したいのなら301リダイレクトを!
そうはいっても、途中でパーマリンク設定を間違えて変更してしまったり、あるいは変更したくなる時もあるでしょう。
僕もこの記事のような「パーマリンクの設定方法」のような記事を見て「もっとSEOを強くしたい!」と思い、途中で変更した結果、ブログのアクセスが激減して、とても後悔したものです。
もしどうしても途中で変更したいのなら、あるいは変更してしまったのなら、パーマリンク変更前の古いURLから、変更後の新しいURLへと301リダイレクトをしてあげましょう。
301リダイレクトとは、特定のURLにアクセスした時に別のURLに自動的に飛ぶようにすることです。郵便の住所変更のようなイメージですね!
301リダイレクトはプラグインを使うことで簡単に行うことができますが、1記事ずつ行う必要があるので相当に手間がかかることは覚えておきましょう。
WordPressでパーマリンクを設定する方法
実際にパーマリンク設定をして、記事投稿時にパーマリンクを最適化する流れを紹介します。
パーマリンクの設定
ダッシュボードから「設定>パーマリンク設定」をクリックします。
この画面上でパーマリンクの設定ができますが、本記事でオススメの「投稿名」にするには「投稿名」を選択し「変更を保存」をクリックします。

なお、カテゴリー名をURLに加えたバージョンで設定したいときは、「カスタム構造」を選択して「%category%」「%postname%」の順番で選択しましょう。最終的には、
https:/example.com/%category%/%postname%
という文字列になります。
記事投稿画面でパーマリンクを編集
この設定のままだと、一般的には投稿名(=記事タイトル)は日本語で記述されるので、個別記事のURLは日本語になってしまいます。

パーマリンクが表示される場所は、Gutenbergか旧エディタかによって変わる場合があります。
もしパーマリンクがちゃんと投稿名で表示されない場合は、一度「下書き保存」をしてみてください。
そのため、個別記事の投稿画面でパーマリンク編集を施して、英語の文字列で記述をしていきます。

URLスラッグは自由に書き換えが可能です。上述した理想的なパーマリンクの条件を参考に、英単語を用いながらパーマリンクを編集していきましょう。
パーマリンクのオススメ設定についてまとめ
ブログ初心者の場合は、こういう細かい設定は面倒くさく感じられるかもしれませんし、「そんなのいいから早く記事を書きたいー!」と思われるかもしれません。
ただ、些細なことながらも、パーマリンクの設定によってユーザビリティやSEOへの影響も変わるものです。
記事数が増えてきて運営歴が長くなってきてから「そういえばパーマリンクを最適化しなきゃ!」と思っても、途中でのパーマリンク変更は大きなリスクを伴います。
ぜひ、サイト開設直後に(記事を書き始める前の段階で)パーマリンク設定を済ませてしまうといいですね!