SEOを意識したブログの書き方と、単なる日記の書き方の大きな違いの一つに「見出し」の有無があります。
読者にとってわかりやすいブログ記事を作成し、検索エンジンに対してコンテンツの情報を適切に伝える上で「見出し」の持つ役割は非常に大きいものの、ブログ初心者の人は「見出し」の使い方が不適切である場合が多いです。
この記事では、ブログ初心者の方に向けて、
- 見出しタグとは何か
- ブログにおける見出しの重要性
- 見出しタグの正しい使い方
- 見出しを作るときのポイントや注意点
を解説します。SEOで良い結果をもたらすために、ぜひご参考にされてください。
見出しタグとは何か
見出しタグとはHTMLにおいて見出しを表示させるタグのことで、<H1>から<H6>まであります。(「H」とは「Heading(見出し)」の頭文字です)
見出しタグを用いることで、文字がわかりやすく装飾され、読者にとっても読みやすい記事になるほか、Googleにもブログ記事の構造を適切に伝えることができます。

このように、見出しを使うことで、ブログ記事をよりわかりやすく、そして読者にとって読みやすくデザインすることができます。
ブログSEOで見出しが重要な理由
ブログを書く上で見出しが重要となる理由は、主に次の2つです。
- 読者にブログをちゃんと読んでもらえるようにするため
- Googleにブログの内容を適切に届けられるようにするため
前者はブログ訪問者にとって良い記事にするために、後者はSEO(検索エンジン最適化)という観点で大切です。
読者が読みやすいブログ記事にするため
長い文章を読むことにストレスを感じる人は多いです。
文章を読むことが目的で購入される書籍とは異なり、Googleで検索をしてサイトに到達するユーザーや、SNS等からのリンク経由での訪問者は、必要な情報を得るためにブログ記事を閲覧します。

読者は文章を読みたいのではなく、情報をGETしたいのです。
ほとんどのブログ訪問者は、ページを開いたらスクロールをして流し読みし、気になった部分があれば、そこでスクロールの手を止めて、そこで初めて本文を読むことに集中します。
つまり、全文を集中して読んでもらえることはありえないと考えるのが自然です。
「ブログを書いても読者から読まれない」ことを前提として、少しでも読まれやすいブログ記事にするためには、スクロールする読者の視線を止めるために、見出しを使う必要性があるわけです。
Googleにブログ記事の中身を伝えるため
Googleが検索順位を決定する際には「そのキーワードが重要な箇所で使用されているか」が大きな要因になりますが、Googleは「見出し」を高く評価します。
Googleが特に評価する箇所は以下の通りですが、
- 記事のタイトル
- 見出し
- 記事の序盤
- 記事の最後(まとめ)
特定のキーワードが記事本文の中でサラッと使われているだけの記事と、タイトルや見出しで使用されている記事だったら、後者の方が記事とキーワードとの関連度が高く、検索者にとって最適なコンテンツであると判断されます。
またGoogleは見出しタグを通じて、記事の構造を把握するため、ブログ記事の価値を正しく検索エンジンに伝える上でも、見出しの使用は不可欠だと言えるでしょう。
見出しタグを使う際の基本的なルール
見出しタグを使う際は、SEO的な観点および読者に対するユーザビリティの観点から、守るべきルールがあります。
- 見出しタグは数字の順番を守ること
- H1タグは記事タイトルに用いること
この2点は確実に守るようにしましょう。
見出しタグは数字の順番を守ること
見出しタグは数字が小さい順から使うようにしましょう。
つまり、H1の次にはH2が来て、H2の次にはH3が来ることになります。

H1タグはタイトルタグになり、そのあとの大見出しがH2、大見出しを更に細分化したいときはH3を使用します。
1つの大見出しが完成したら、また次の大見出しを作るというイメージですが、具体的に見出しを使用した記事構成の例を記すと以下のようになります。
タイトル(H1):2010年代のオススメ連続ドラマ30選
H2タグ:恋愛ドラマのオススメ
H3タグ:逃げるは恥だが役に立つ
H3タグ:おっさんずラブ
H3タグ:凪のお暇
H2タグ:社会派ドラマのオススメ
H3タグ:半沢直樹
H3タグ:下町ロケット
H3タグ:家政夫のミタ
H2タグ:ミステリードラマのオススメ
・・・以下略・・・
もしH3タグ内を更に分割したければ、H4タグを使いことになりますが、見出しの階層を深く掘り下げすぎても、読者にとってわかりにくい記事になる可能性があるので、注意が必要です。
H1タグは記事タイトルになる(見出しとして使わない)
ほとんどのWordPressテンプレートでは、H1タグ=記事のタイトルと指定されています。(サイトのトップページの構造では、H1タグ=サイトタイトルとなります)
H1タグは1つのページにつき1つとなり、そのページにおける最も重要なテキストがH1タグになります。
そのため、記事を書くときは、見出しタグはH2から使用するように徹底しましょう。

ほとんどの場合、H1を意識的に設定するケースはありません。
見出しタグと記事構造はビジネス書の目次を意識しよう
ここまで目次の使い方やルールについてお伝えしましたが、感覚的に捉えるなら、ブログ記事における見出しとは書籍における目次と同じです。
どれだけ長いビジネス書でも、最初に書かれている目次に目を通せば、その書籍に書かれている内容を一目で理解することができます。
例えば、かの有名なカーネギーの名著『人を動かす』の目次の一部を抜粋すると、以下のようになります。
タイトル:『人を動かす』(H1)
PART1:人を動かす三原則(H2)
1:盗人にも五分の理を認める(H3)
2:重要感を持たせる(H3)
3:人の立場に身を置く(H3)PART2:人に好かれる六原則(H2)
1:誠実な関心を寄せる(H3)
2:笑顔を忘れない(H3)
3:名前を覚える(H3)
4:聞き手にまわる(H3)
5:関心のありかを見抜く(H3)
6:心からほめる(H3)PART3:人を説得する十二原則(H2)
1:議論をさける(H3)・・・以下略・・・
『人を動かす』(著:Dカーネギー、訳:山口博)
このようにビジネス書の見出しを作るイメージで、ブログ記事の見出し構造を捉えてあげると、読者にとっても検索エンジンにとってもわかりやすいコンテンツにすることができます。
見出しを書く上での注意点
見出しタグで使用されたテキストは、ブログ読者にとっても検索エンジンにとっても重要な文章になります。
見出しはブログ記事内で大きく目立つので、高確率で読者に読まれる文章となり、見出しの良し悪しが、その記事が(主に見出しの後の本文が)読者に読まれるかどうかを左右します。
また、見出しを通じて、検索エンジンに対して、ブログ記事の構成や重要な要素を伝えることができるので、SEO的にも非常に重要な箇所です。
それを踏まえて、見出しを書く上で注意すべき点をご紹介します。
見出しは本文の要約になるようにする
見出しの文章は、その後に続く見出し内の本文の内容を要約したものになるべきです。
また、記事の冒頭(リード文の直下)に見出しを元にした目次がくるブログも多いですが、目次を見ただけで、その記事で書かれている内容がわかることがベストです。

ブログ訪問者はこの目次を見て、この記事全体に対する興味が高まったり、あるいはどこか一部分でも気になる点を見つければ、ブログをちゃんと呼んでくれるようになります。
逆に、記事の内容を見出しが要約していなければ、その見出しは不適切ということになります。
見出し内には狙っているキーワードを用いる
見出しは検索エンジンからも重要視される箇所なので、上位表示を狙っているキーワードをできるだけ用いると良いです。
ただ「見出しで本文の内容を要約する」ことを徹底した上で、読者にとってわかりやすいライティングを心がけると、自ずと見出し文中にキーワードが含まれるようになるはずです。
見出しの文章は日本語として自然になるようにする
とはいえ、見出しにキーワードを詰め込みすぎて、日本語として(あるいは記事として)不自然になってしまうのはNGです。
例えば、以下の見出しはいかがでしょうか。
タイトル(H1):2010年代のオススメ連続ドラマ30選
H2タグ:2010年代の恋愛ドラマのオススメ
H3タグ:2010年代オススメ恋愛ドラマ①:逃げるは恥だが役に立つ
H3タグ:2010年代オススメ恋愛ドラマ②:おっさんずラブ
H3タグ:2010年代オススメ恋愛ドラマ③:凪のお暇
これだけ「2010年代」や「オススメ」、「ドラマ」といったキーワードが乱立してしまうと、読み手としても鬱陶しさを感じてしまいますし、一般的な読み物としても非常に不自然ですよね。
極端にキーワードを詰め込みすぎることはせず、読者にストレスなく読み進めてもらうための手段として、見出しをライティングしましょう。
見出しの修正が検索順位改善に繋がった事例
最後に、見出しを修正したことで、検索順位が向上した事例をいくつか紹介します。
ただ、こういう事例もあると学んでいただくことで、今後のブログ運営にとっての参考になるはずです。
H2だけでなくH3も増やす
それまでH2だけで構成されていた記事に、H3タグを追加することで検索順位が上がるケースもあります。
H3タグは、H2タグの内容をさらに細分化したい時に使用することが一般的ですが、より数字の大きなHタグを使うことで、記事の階層構造がより深くなります。
見出しの階層を深くすることで、
- より中身が充実したコンテンツだと検索エンジンに示す
- 読者にとって記事の内容がより整理されるので読みやすくなる
という効果もあるので、SEO対策という観点に囚われ過ぎず、読者にとってもっと良いコンテンツにするためには、どのような構造にすればいいだろうかという視点を重視して、必要性があれば見出しの構造を深くしてあげましょう。
見出しの文章をシンプルにする
SEOを意識するあまり、見出しにキーワードを増やしすぎてしまう人は多いです。
それがゆえに見出しの日本語が不自然になってしまっていて、かつ検索順位も上がってこない場合は、見出しをシンプルに短くしてあげることも効果的なことがあります。
一時期は、全ての見出しに狙ったキーワードを入れた方が良いという風潮もありましたが、今はより自然な見出しをつける方が好ましくなってきています。(あくまで主観です)
繰り返しになりますが、ブログ訪問者にとって読みやすい見出しを作れば、自ずと自然にキーワードが見出しに含まれるようになります。
もし、渾身の記事を書いてもなかなか順位が上がらないという場合は、見出しをよりシンプルに見直してみる価値はあるのではないでしょうか。
まとめ
ブログをSEO対策していく上で「見出しタグ」は、検索エンジンに記事構造を的確に伝え、ブログ訪問者にとって読みやすい記事を作るために、非常に重要です。
理想的なブログ記事は、見出しを見ただけで、その記事全体でどんな内容が書かれているのかが一目でわかるものです。
ぜひこの記事でお伝えしたルールやテクニックに沿って、コンテンツを見直してみたり、新しい記事作成に生かしていただけたら幸いです。